Friday, February 14, 2020

大拙に学ぶ 現代の生き方 元秘書と姜さん 語り合う - 中日新聞

 さまざまな分野の識者が現代の生き方を語る「金沢・現代会議」が13日夜、金沢市文化ホールで開かれた。ことし生誕150年を迎える世界的な仏教学者鈴木大拙(金沢市出身)をテーマに、大拙の元秘書岡村美穂子さん(84)と政治学者姜尚中(カンサンジュン)さん(69)が現代を生き抜くヒントを探った。(小佐野慧太)

鈴木大拙をテーマに語り合う(左から)木村宣彰館長、岡村美穂子さん、姜尚中さん=金沢市高岡町の市文化ホールで

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 岡村さんは米国で大拙と知り合った十代の頃、「大拙」という名前の由来を本人に尋ねたエピソードを紹介。大拙はその意味を「大ばか者」と説明し、釈然としない岡村さんに「大ばか者になるのは至難の業だ」と続けたという。

 岡村さんは、その真意について「計らいも、作為もない−それが(大拙の)『拙』ということ」と話し、仏教の理想が込められた名前だと説明した。

 姜さんは、大地震や新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の流行といった予期しにくい出来事に現代の社会が振り回されているとして、「人間は不確実性のもとに生きている。私たちはそれが不安で仕方ない」と指摘。「計らいを捨て、不確実性を受け入れる『無心』という言葉こそ、現代にとって最も重要なキーワードじゃないか」と話した。

 二人はそれぞれの講演の後、鈴木大拙館(金沢市)の木村宣彰館長を交えて対談した。木村館長は、夏目漱石の漢詩に「大愚到(たいぐいた)り難く志成り難し」という一節があることを紹介し、大拙と漱石の思想の類似性を指摘。姜さんは「漱石は文学家であって、情の世界で生きざるを得なかった。だからこそ(大拙のように)一般的な価値観を超えた世界にあこがれを持っていた」と応じた。

 現代会議は市と鈴木大拙館が主催し、八回目。市民ら八百五十人が参加した。

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February 15, 2020 at 09:12AM
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