「コロナウイルスの影響で結婚式自粛とか言われても私、今週末結婚式です。もうため息しか出ない」
SNS上には痛ましい声が相次いでいます。
どうすればいいのでしょうか。
(ネットワーク報道部記者 成田大輔 大窪奈緒子 ディレクター 菊地慧大)
本当に開催するの?
27日、昼すぎにツイッターに投稿されたメッセージ。
つぶやいたのは、3日後に都内で結婚式を挙げる予定の24歳の女性です。
去年6月に入籍し、半年以上をかけて準備を進めてきましたがここ数日、招待した友人から電話が相次ぎました。
「式場でマスクしてもいい?」
思わぬ形で受けた新型コロナウイルスの影響。
女性はいてもたってもいられずツイートをしたのです。
「結婚式の準備だから大なり小なりのトラブルがあると思っていたけど、ここまでのトラブルは想定していませんでした。結婚式を開いても友達も私たちもシンプルに喜ぶことはできません」
キャンセルには350万円
式場に支払った費用は、およそ350万円。
契約書通りであれば、今からの延期・キャンセルでは全額負担になってしまうのです。
式場に問い合わせても、27日の午後現在「協議中」とのことです。
さらにつらいのは2人の間でも意見が食い違っていること。
新郎
「もう3日後だからやるしかない。参加者一人一人の判断に任せるしかない」
新婦
「主催者なので、この結婚式で感染者を増やしてしまうことは避けたい」
2人は、式場からの回答も待ちながら、ギリギリまで話し合うことにしています。
あふれる悲痛な声
SNS上にはこうした悲痛な声が相次いで寄せられています。
「3月21日に結婚式予定。前日に結婚式あげる先輩は延期を決定。遠方ゲストが過半数で予定も合わせて頂いてるのにどうしたらいいかわからん。キャンセル料も通常通りかかる。310万。正直、ご祝儀と貯金合わせて返す予定だったから、こんなお金払えない」
中には延期を決めたという人も。
「3月に80人規模で結婚式をする予定でしたが、コロナの影響で延期になりました。ほぼ準備も終わっていたから、未だに実感湧かない…」
この投稿をした女性に話を聞いたところ、夫側の会社から、主賓テーブルの全員が欠席という連絡が入り、急きょ延期を決断したということです。
招待される側も複雑
式に招待されているという人たちからも不安の声が寄せられています。
「半年の赤ちゃんがいるから、都内での結婚式、欠席の判断に。来週で直前で本当に申し訳なかった」
日程変更 無料にします
切実な声を受けて延期の場合は追加料金を取らないことを打ち出した式場もあります。
全国65店舗を展開する大手ブライダル会社の「テイクアンドギヴ・ニーズ」です。
例えば…
●29日前から11日前が見積もりの45%
●10日前から2日前が50%
●前日は80%
ところが新郎新婦からの相談が相次いでいることを受け、ことし9月末までに日程を変更する場合には、原則として追加料金をとらないことを決めました。
また、スタッフの体温測定や会場のアルコール消毒などこれまでの対策に加えて、今週からは、主催者の許可があればスタッフがマスクを着用するなどの対応も行うことにしているそうです。
テイクアンドギヴ・ニーズ担当者
「予定どおり開催したほうがいいか延期したほうがいいかはお客様が判断することですが、一生に一度の晴れ舞台なのでできるだけお客様に寄り添って対応していきたい」
“キャンセル”25日から急増
政府が対策の基本方針を発表した日で、イベントの開催に関しては「全国一律の自粛要請は行わないものの、感染の広がりなどを踏まえ、開催の必要性を改めて検討する」とされました。
そして翌26日、感染拡大防止にはこの1、2週間が極めて重要だとして、安倍総理大臣が大規模なスポーツや文化イベントなどについて、今後2週間程度、中止か延期、または規模を縮小するよう要請する考えを示しました。
この日、「結婚式 キャンセル」を含むツイートは1400件近くに急増しました。
どうしたらいいの?
急速に広まった結婚式の延期やキャンセル、いったいどう考えたらいいのでしょうか?
市民からの電話相談に応じている東京都福祉保健局に聞きました。
「ご自身の体調やその時の状況を踏まえて、個別に判断いただくしかない」
担当者はこう前置きしたうえで次のように答えました。
東京都福祉保健局
「結婚式に限らず、一般的に人が多い場所は感染リスクが高まるので、そういった場所を避けられるのであれば避けたほうが安心です。ただし、どうしても参加が必要な場合もあると思います。その場合は手洗いやマスクの着用など十分な感染予防対策をとるようにしてほしい」
式を行う場合のポイントは
「リスクを避けるいちばんの対策は開催しないことだが、そうもいかない事情も分かる」
こう言いながら難しい質問に答えてくれたのが感染症対策に詳しい岩手医科大学の櫻井滋教授です。
いくつかのポイントをあげてもらいました。
櫻井教授によると、結婚式に集まる人数が減るとその分、感染のリスクは低くなるということです。
心配な場合には、身内や親しい友人にしぼるなどの対応をとることを勧めています。
2 距離をあける
席どうしの距離を離したり、お互いが正面に座らないようにするなどして飛まつ感染のリスクを減らすことが大切だといいます。
人数を減らすと、距離をあけることにもつながります。
3 お互いの接触の機会を減らす
お互いの接触の機会を減らすことによってもリスクを減らせるといいます。
例えばご祝儀を受け取るときは直接、手渡しで受け取らずに容器などに入れてもらう。
共通のトングを使ったりするサービスをやめて、それぞれが自分の食器だけを使う。
スピーチの時はマイクを使い回さずに、スタンドに立てて直接触れないようにしたり、アルコールでふいてから使う。
参加者が共用するものを減らすほどリスクは減らせるといいます。
4 食器をあげる人と下げる人を分ける
式場のスタッフも感染を広げないような対応が大切だといいます。
唾液をさわることによって感染のリスクが高まるため、料理を出す人と食器を下げる人を分けたりこまめに手を洗ったりして、式場側も感染を広げないようにする対策が必要だといいます。
5 いつまで待ったらいいの?
政府は大規模なイベントなどについて2週間の自粛を呼びかけていますが、いつになれば結婚式を安心して開くことができるのでしょうか。
櫻井教授によりますと、今回の自粛措置は、感染者が爆発的に増えることを避けるための措置であり、いつ終息するのか見通しはたっていません。
2週間たったら何の不安もなく結婚式ができるようになるというわけではないと言います。
岩手医科大学 櫻井滋教授
「リスクはゼロにはならないので新郎新婦2人の事情や希望をよく考え、参加者の意向も踏まえたうえで時期や演出、規模などをよく話し合ってほしい」
2人だけでも
最後に2週間後に都内で結婚式を挙げる予定の32歳の女性の思いを紹介します。
女性は、3月末に夫の仕事の都合でアメリカに行くことがすで決まっており、延期しても改めて式を開くタイミングがありません。
式に招待したのは、親族や親友合わせて20人ほど。
もともと小規模な式を開くつもりでした。
出席してくれた人たちには「とことん感謝の気持ちを伝えたい」と、手書きのメッセージカードを用意しています。
それでも全員が来てくれるのか、不安は残ります。
「小さなお子さんがいる人もいるので、参加者の意思に任せたい。例え、夫と2人だけの結婚式になっても挙げるつもり。ただ、そうなってしまったら、さみしい」
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February 27, 2020 at 06:51PM
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私、週末結婚式です - NHK NEWS WEB
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