Tuesday, July 20, 2021

現代のバックヤードスペシャル!藤原ヒロシが名門マセラティの新たな魅力を引き出す | GQ JAPAN - GQ Japan

▲6月24日にお披露目されたマセラティ ギブリ オペラネラ。ギブリ・ハイブリッドのグランルッソ・トリムをベースに、オペラネラ(ブラック)とオペラビアンカ(ホワイト)を仕立てた。価格は¥14,250,000、全世界で合計175台が販売される。

ここまでやるとは、と、一瞬言葉を失った

まず驚いたのは、マセラティと藤原ヒロシという組み合わせだ。マセラティといえば、100年以上の歴史を誇るイタリアの名門。一方の藤原ヒロシは、世界中のファッション関係者からリスペクトされるストリートカルチャーの王様だ。藤原ヒロシがクルマを手がけるのは今回がはじめてとのことだけれど、両者はものすごく距離が離れているようにも思えるし、予想もつかない化学反応が生まれそうな予感もする。

マセラティ ギブリ オペラネラがアンベールされる前に、「オペラ」という名称を使った理由を広報担当に尋ねる。このネーミングは、国境も業種も飛び越え、自由に二重奏を奏でたことを意味するという。「オペラ」というと「歌劇」という訳語がまず頭に浮かぶけれど、歌劇が誕生するまえから使われてきたことばである「オペラ」の、その意味は「作品」である。つまり、「オペラネラ」は、マセラティと藤原ヒロシとのセッションによって生まれた「作品・黒」としてのギブリ、ということなのである。

そのギブリ オペラネラを見て驚く。フロントグリルの形状が大胆に変えられているのだ。ベースとなったギブリ・ハイブリッドのフロントグリルは垂直方向にルーバーのある意匠だったけれど、それがクローム・メッキされてバイアスに走る格子状に変更されていて、ギラリと銀光を放っている。この一点だけでも、ギブリの印象が一変している。ギブリにとってのそもそもの美学である控えめなエレガンスと、その対極にあるはずの過剰な主張とがミックスされて、地味派手でも派手地味でもありつつ、同時に断然クラシカルで、かつバリバリにモダンな空気感が漂っている。ちなみに、このグリルを仕立てるためだけに、マセラティは専用の金型をつくったという。それぐらい、このクローム・グリルは、この「作品」のキモになっている。

もうひとつ、このギブリのリア・クオーター・ピラー(いわゆるCピラー)には、マセラティのシンボル・マークであるトライデント(三叉の矛)のエンブレムの代わりに、「Fragment Design」の通称「サンダーマーク」が鎮座している。

フロントグリルでも存在を主張するトライデントのエンブレムは、マセラティ創業の地であるボローニャはマッジョーレ広場のネプチューン像に由来する。言ってみればマセラティのアイデンティティだ。それがCピラーから外されてサンダーマークに取って代わられているとは!

この驚きの限定モデルの生みの親である藤原ヒロシを直撃した。

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