7月に発売となったテーラーメイド「300ミニドライバー」を筆頭とした小ぶりヘッドドライバーは、大型ヘッドのモデルが主流となった昨今でも一定数発売され続けている。その理由を、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が推察。
みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。先日テーラーメイドから300ミニドライバーというモデルが発売されました。このクラブはその名の通り、小さめのドライバーとなっており、ヘッド体積が307cc、クラブ長が43.75インチとなっています。フェアウェイからも使用できるよう工夫がされていますが、ドライバーというぐらいですから主にティショットでの使用を前提として設計されているのでしょう。 テーラーメイドは以前にもオリジナルワンというミニドライバーを発売しており、こちらも話題を呼びました。現在、同社の主流ブランドであるSIMシリーズのドライバーは、直進性が高く、飛距離も出るとプロアマ問わずたくさんのゴルファーに評価され、世界中で売れています。にもかかわらずなぜミニドライバーを販売するのでしょうか。 これは個人的な考察ですが、おそらく現代の主流である大型ドライバーが上手く打てない、苦手だという声が一定数メーカーに届いているのだからだと思います。私はクラブフィッティングも行っているのですが、そういったゴルファーがたまにいらっしゃいます。 現代のドライバーは飛距離を追求するために長くそして軽く進化しました。さらに少々の打点のズレによるミスを軽減するためにヘッドが大型化されています。そのため他のクラブと比べて振り心地に大きな差が生まれています。使いこなせれば大きな飛距離が手に入るのですが、それだけ振り心地が他のクラブと違うためちょっとしたコツや慣れが必要なわけです。 ドライバー以外のフェアウェイウッドやアイアンなどのクラブは、進化していますが重さや長さ、ヘッドサイズは大きくは変わっていません。芝から直接ボールを打ち、なおかつ一定の距離を狙うという性能を考えなければならないからです。 ミニドライバーはこの昔から変わらないクラブの流れに沿ったスペックで、なおかつ最新の技術で設計されています。もちろんシャフトや重量などを調整する必要がありますが、スイングするパター以外のクラブの振り心地をできるだけ揃えようとするとミニドライバーはもっとも適した一番飛ぶクラブであると私は思います。 ドライバーが苦手な方は、一度こういったクラブを試してみてください。如何に現代のドライバーが独自に進化しているかというのが体感できると思います。これでだめなら……練習しましょう!(笑)
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