[7日 ロイター] - <為替> ドルが大半の通貨に対して下落。米国では新型コロナウイルスによる死者 が28万人を突破したものの、市場ではもっぱらワクチンや景気対策への期待感が相場を 動かした。 米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は7日、追加コロナ経済対策を巡る協議 は正しい方向に進んでおり、トランプ政権と議会は合意に近づいているという認識を示し た。 ウエスタンユニオン・ビジネスソリューションズ(ワシントン)のシニア市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏は「景気刺激策やワクチンが将来的に現実のものとなり、それ により景気回復がより早く、より持続的になると期待される」と述べた。 加えて、米連邦準備理事会(FRB)も今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で量 的緩和を一段と調整するとみられている。 TDセキュリティーズ(トロント)の国際FX戦略部長、マーク・マコーミック氏は 「ドルは来年にかけて下落する見通しだが、一直線の下げにはならないだろう。ドル相場 は平均して6年周期が認められ、今回の周期はまだ始まったばかりだ」と指摘した。 ドル/円は0.2%安の104円。ドル/スイスフランも0.2%安の 0.89フラン。 ドルは豪ドルやニュージーランドドル、ノルウェークローネ に対しても値下がりした。 ドルは通貨バスケットに対し90.795と横ばい。 ポンド/ドルは0.7%安の1.3349ドル。欧州委員会のフォン デアライエン委員長と英国のジョンソン首相は7日、自由貿易協定(FTA)について「 重要事項を巡る見解の相違」が埋められないため、現時点での合意は不可能とする共同声 明を発表した。ジョンソン首相は数日中に協議のためにブリュッセルを訪問する。[nL4N2 IN3WO] NY外為市場: <債券> 新型コロナウイルス感染拡大抑制に向け新たに規制措置が導入されたこと で、安全資産としての国債に買いが入り、利回りが低下した。 全国的に新型ウイルス感染拡大に歯止めがかからない中、この日はカリフォルニア州 がほぼ全域で一段と厳しい外出制限措置を導入。期間は少なくとも3週間で、全ての私的 な集まりが禁止されたほか、生活に必須でないインフラの運営や小売店の営業などが停止 された。 このほか、ニューヨーク州は病床不足回避に向け病院の収容能力を25%拡充するよ う命じるほか、退職した医療関係者の助けを要請する。クオモ州知事は、入院率が今後5 日間で安定化しなければ、ニューヨーク市内の店内飲食を再び禁止すると表明した。 終盤の取引で10年債利回りは4.3ベーシスポイント(bp)低下の 0.9261%。前週4日には経済対策への期待から0.986%と、3月以来の高水準 を付けていた。 グレンミードの最高投資責任者(CIO)、ジェイソン・プライド氏は、この日の取 引で利回りが再び低下したことは、ワクチンの実用化で感染拡大が収束するとの期待が出 る中でも、感染状況を巡る統計が悪化し、実用化を巡る時期がなお不透明となっているこ とを反映していると指摘。「ワクチン期待と時期尚早な経済活動再開とのはざまで、市場 のボラティリティーが高まった」と述べた。 アクション・エコノミクスのシニアエコノミスト、キム・ルパート氏は、この日に国 債に対する需要が高まったのは、一部投資家が買いを入れる機会と捉えたためと説明。「 調整的な動きだった」と述べた。 終盤の取引で2年債利回りは約1bp低下の0.1448%。2年債と1 0年債の利回り格差は78bpと、4日終盤から約4bp縮小。4日の取引 では82.5bpと、2018年2月以来の高水準を付けていた。 米金融・債券市場: <株式> ナスダック総合が最高値で取引を終えた。新型コロナウイルス感 染抑制策が新たに導入され、米経済への影響が懸念されるものの、大型グロース(成長) 株へシフトする動きから、アップルやフェイスブックなど大きなウエート を占める銘柄が上昇した。 ただ、アルファベットやマイクロソフトが下落し、他の主要株価 指数は下落した。 カリフォルニア州のニューソム知事は7日、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向け 、州のほぼ全域で一段と厳しい外出制限措置を導入した。小売店などの営業が停止され、 2300万人が影響を受ける。 米国株式市場: <金先物> 米追加経済対策の実現期待やドルの軟調に伴う割安感を背景に買いが優 勢となり反発した。 中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前週末比26.00ドル(1.41%)高 の1オンス=1866.00ドル。 新型コロナウイルス感染の再拡大が響き、前週末4日に発表された米雇用統計は低調 な内容にとどまった。これをきっかけに、市場では新たな財政出動への期待が高まってお り、将来的なインフレ高進を見込んだヘッジ目的での金塊買いが膨らんだ。 未明以降の外国為替市場で、ドル売り・ユーロ買いが進行したことも金塊の割安感を 強め、相場は午前に一時1873.00ドルまで上昇。 香港問題をめぐる対立で、米政府が少なくとも十数人の中国当局者に制裁を科す準備 を進めているとの報や、欧州連合(EU)と英国の貿易交渉の難航も安全資産とされる金 塊への買いを後押ししたもよう。 金塊現物相場は午後1時半現在、25.430ドル高の1861.845ドル。 NY貴金属: <米原油先物> 新型コロナウイルスの感染再拡大による警戒感からの売りが先行し 、4営業日ぶりに反落した。 米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は前週末比0.50 ドル(1.1%)安の1バレル=45.76ドル。2月物は0.47ドル安の45.95 ドルとなった。 新型コロナウイルスの感染再拡大に歯止めがかからず、米国でも経済活動を再規制する 動きが相次いでいる。カリフォルニア州では月内にほぼ州の全域が自宅待機令の対象にな ると見込まれている。エネルギー需要の見通しに警戒感が広がり、原油が売られた。 前週末に9カ月ぶりの高値を回復した後で、利益確定の売りも出やすかった。 米中関係の悪化を懸念した売りも出た。ロイターは米政府が香港立法会民主 派議員 の議員資格剥奪をめぐり中国当局者に制裁を科す計画と報道。これに対して中国政府は7 日、米政府の内政干渉を非難すると発表した。 NYMEXエネルギー: ドル/円 NY午後4時 104.05/104.08 始値 104.23 高値 104.26 安値 103.93 ユーロ/ドル NY午後4時 1.2106/1.2110 始値 1.2111 高値 1.2166 安値 1.2106 米東部時間 30年債(指標銘柄) 16時30分 98*19.00 1.6850% 前営業日終値 97*17.00 1.7310% 10年債(指標銘柄) 16時30分 99*16.00 0.9278% 前営業日終値 99*03.50 0.9690% 5年債(指標銘柄) 16時27分 99*29.50 0.3909% 前営業日終値 99*24.50 0.4230% 2年債(指標銘柄) 16時30分 99*30.88 0.1428% 前営業日終値 99*30.25 0.1530% 終値 前日比 % ダウ工業株30種 30069.79 -148.47 -0.49 前営業日終値 30218.26 ナスダック総合 12519.95 +55.71 +0.45 前営業日終値 12464.23 S&P総合500種 3691.96 -7.16 -0.19 前営業日終値 3699.12 COMEX金 2月限 1866.0 +26.0 前営業日終値 1840.0 COMEX銀 3月限 2479.4 +54.1 前営業日終値 2425.3 北海ブレント 2月限 48.79 ‐0.46 前営業日終値 49.25 米WTI先物 1月限 45.76 ‐0.50 前営業日終値 46.26 CRB商品指数 158.9506 ‐0.9437 前営業日終値 159.8943 (
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