1956年4月18日、アメリカの女優グレース・ケリーは、モナコのレーニエ大公と結婚しました。それから60年以上経った今、世紀の結婚式と言われたその結婚式の全貌に迫ります。
ウエディング・ドレス
今や伝説的な1着となったグレースのウエディング・ドレスは、映画会社MGMからの贈り物。デザイナーを務めたのは衣装デザイナーのヘレン・ローズで、30人の縫い子さんが6週間かけて縫い上げたのだとか。
何枚ものペチコート、アンティークのベルギーレース、何百という小粒パールを使ったハイネックのドレスは、現在フィラデルフィア美術館に所蔵されていて、時折展示されることも。そのスタイルは今もキャサリン妃やミランダ・カーなどのファッションアイコンたちに影響を与えているけれど、グレースが着たウエディング・ドレスは他にもあったのだとか。
実は、聖ニコラス大聖堂(モナコ大聖堂)での結婚式の前日、宮殿で民事婚を挙げたグレースとレーニエ大公。その際にグレースが着用したのが、この写真のペールピンクのドレスだったとのこと。
ベール
王室の花嫁にはティアラをつける人もいるけれど、グレースが選んだのはジュリエットキャップ。90ヤード(およそ82メートル)もあるベールを、レース、小粒の真珠、オレンジのペーパーフラワーをあしらったこのジュリエットキャップで留めたそう。
ブーケ
大きなブーケの代わりにグレースが手に持ったのは、シルク、レース、パールで飾り付けられた祈祷書とスズランの小さな花束。
来賓リスト
聖ニコラス大聖堂で行われたセレモニーにはおよそ600人が出席。その中には、映画スターのケイリー・グラント、エヴァ・ガードナー、グロリア・スワンソンや、実業家のアリストテレス・オナシス、コンラッド・ヒルトンも。
パーティ
もちろん、お料理も豪華。ゲストはキャビア、ロブスター、シャンパンを楽しみ、およそ90キロあるという、6段重ねのウエディング・ケーキに舌鼓を打ったそう。
グレース・ケリーとレーニエ大公の息子であるアルベール2世が『People』誌に語ったところによると、「母はとても圧倒されたと話していました」「『わくわくした』とか、『嬉しくてたまらなかった』という言葉も、母の気持ちを表すのに十分ではないようでした。父も同じことを言っていました」。
ハネムーン
結婚式が終わると(そして、モナコ公妃を含む142の公式の称号を獲得すると)、夫妻は7週間のハネムーンに出発。オナシス氏から結婚祝いに贈られたクルーザー、デオ・ジュヴァンテ II号に乗って、地中海を巡ったそう。
翻訳/mayuko akimoto From TOWN&COUNTRY
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