[ロンドン 18日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)は四半期報告書で、投資家に対し、金融システムにおける圧力の高まりだけでなく、世界的な金利に関する予測不可能な期間の長期化に備えるよう要請した。
BISの金融・経済部門の責任者、クラウディオ・ボリオ氏は、インフレが高止まりし、米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)などの主要中銀が借入コストを現在の高水準に維持する必要が出てくる可能性を過小評価すべきではないと指摘。「金融市場が見ているものと中銀からのコミュニケーションとの間には明らかにまだ若干の違いが残っている」と述べた。
また、一連の危機により世界の一部の中銀がマイナス金利政策を導入し、その後過去1年半の間に急速な利上げが実施されたここ数年間は予測可能だったが、足元では中銀の方向性はもはや定まってないと言及。「インフレが予想以上に頑強になるリスクは排除できない」とし、「そのため、(金利が急速に低下するという)前提に立ったビジネスモデルや戦略は現在の状況に対して特に脆弱」とした。
さらに、借入コストの上昇圧力によって、企業や住宅ローンの借り手が対応できなくなり、銀行や他の貸し手に信用損失をもたらす可能性があると警告。世界の一部の不動産市場では安定化の兆しが見られるものの、経済が軟化している中で不動産市場だけでなく他のセクターでも貸し倒れが発生し、問題を引き起こし続けると予想した。
「問題はこうした損失を吸収するために金融システム全体がどれだけ回復力を持つかだ」と語った。
BISの報告書はまた「マージンコール(担保の追加拠出)」でスパイラル的な状況に陥るリスクも指摘。「米債先物におけるレバレッジを効かせたショートポジションの現在の積み上がりは監視に値する金融の脆弱性だ」とした。
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