全1524文字
NTTドコモは2023年9月6日、調査会社のインテージホールディングス(HD)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ドコモが展開する「dポイント」のデータを活用した法人向けマーケティング支援の水準を引き上げるためだ。この買収は、共通ポイント業界が会員や加盟店の数といった「量」から、データ分析・活用という「質」の勝負に移りつつあることを物語る。
ドコモは2023年9月7日、インテージHDに対するTOBを始めた。1株当たりの買い付け価格は2400円で、9月6日の終値に対して約26%のプレミアム(上乗せ幅)をつけた。ドコモは約470億円を投じてインテージHD株式の最大51%を取得し、連結子会社にすることを目指す。TOB後もインテージHDは上場を維持する想定だ。
既に両社は2012年3月に業務提携契約を締結し、法人向けのマーケティング支援を手掛けるドコモ・インサイトマーケティングを合弁で設立していた。ドコモは今回、インテージHDとの資本提携、さらには連結子会社化にまで踏み込み、関係を一層深める。インテージHDはドコモからのTOBに賛同する意見を表明している。
データの価値を最大化
ドコモの開示資料によると、同社がインテージHDと直接的な資本関係を構築し、一体的な事業運営が必要であると認識したのは2022年10月中旬に遡る。ドコモは2023年2月10日、インテージHDに対して、連結子会社化に関する初期的打診を行った。その後、インテージHDから「連結子会社化によって実現されるシナジーなどについて具体的に協議したい」という回答を得たことから、3月23日に資本業務提携やTOBに向けた具体的な協議・検討に入ったという。
なぜドコモはインテージHD買収に踏み込む必要があるのか。それは買収を通じて、インテージHDが持つデータの収集、分析、可視化という「データハンドリング力」を取り込み、約9600万人に達するdポイントの会員基盤から得られるデータの価値を最大化することにある。
からの記事と詳細 ( 共通ポイントは量から質の勝負に、ドコモがインテージHDを買収へ - ITpro )
https://ift.tt/FhOACxn
0 Comments:
Post a Comment