Sunday, February 9, 2020

現代のF1マシンは究極のエコカー? - 日経xTECH

10月13日、台風一過の抜けるような青空の下、F1日本グランプリが開催された

 いささか旧聞に属してしまったが、2019年10月12日から13日にかけて、日本列島を襲った台風19号で被災された皆様に改めてお見舞い申し上げたい。筆者の自宅のすぐ近くを通り過ぎていったのだが、幸い自宅周辺には大きな被害はなかった。しかし台風の中心から大きく離れた千曲川流域や福島、宮城、神奈川ほかで大きな被害が発生するなど、各地に大きな爪痕を残した。自然の脅威に対して、人間の存在の小ささを改めて思い知らされた。

 台風が通過した翌日、台風一過の抜けるような青空の下、西へ向かった。鈴鹿サーキットで開催されるF1日本グランプリ(GP)を観戦するためである。公共交通機関や新幹線が早朝から動くかどうかも懸念材料だったのだが、幸いにもどちらも始発から時刻表通りに運行し、こちらは改めて日本人の仕事のきちょうめんさを実感した。

 さて、読者の中には、昔は興味を持っていたけど、最近のF1って、どうなってるの? という方もおられると思う。筆者もその一人なのだが、今のF1は、昔とはマシンもレギュレーションも大きく変わっている。筆者のにわか勉強も含めて、現状認識から入っていこう。

車体の表面にラジエーター、F1は技術・アイデアの実験室

 こんなことを言うと年が知れてしまうが、筆者が一番F1に興味を持っていたのは、1970年代の後半である。しかも筆者は、正直に言ってあまりチームの勝敗には興味がなく、どちらかというとF1マシンの技術のほうに興味があった。筆者が当時F1に興味を持ったきっかけは、当時のティレル・レーシングが1976年に投入した「P34」というF1マシンである。ちょっと年配の読者なら6輪のF1マシンがあったことを思い出していただけるのではないだろうか。

 残念ながらティレルの6輪カーはその後、FIA(国際自動車連盟)のレギュレーション改正で認められなくなってしまった。筆者がその次に興味を持ったのがブラバムというチームだ。このチームにはゴードン・マーレイという天才エンジニアがいて、数々の奇想天外なアイデアを盛り込んだF1マシンを考案するのだが、筆者が好きだったのが1978年に登場したブラバムのBT46というマシンだった。

 これは「表面ラジエーター」という画期的な機構を備えたマシンで、要は車体の表面に熱交換器を並べ、車体表面を流れる気流で冷却水やオイルを冷やそうというアイデアだった。通常のラジエーターよりも空気抵抗を減らすのが狙いだったが、残念ながら冷却性能が足りず、結局フロントウイングの中に通常のラジエーターを内蔵した構造に変更された。

 BT46のユニークさはこれだけでは終わらなかった。ゴードン・マーレイは車体の後部に、床面下の空気を吸い出してダウンフォースを生み出すファンを取り付けた改良型BT46B、通称「ファンカー」で1978年のスウェーデンGPでは1位を飾った。しかし他のチームの抗議によりファンカーはこのレースだけでお蔵入りとなった…。

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