
パラオで働いていた経験を漫画に
――前回のインタビューで、実力不足でなかなか連載まで辿り着かなかったとのことですが、漫画家の夢を諦めようと思わなかったのですか? 木下:とにかく結果が出ないので、30歳までに連載をとれなければ、マンガ家を諦めると決めていました。、実際に就職先も調べたりして、いきたい会社にも目星をつけていたのですが、ちょうど30歳になる直前に前作の連載の兆しが見え、なんとかデビューにこぎつけました。それで、今もそのままマンガを描いています。 ――そのデビュー作『ギガントを撃て』に続き、今作も恐竜がテーマですが、なぜ恐竜を漫画にしようと思ったのですか? 木下:まず、小さい頃から恐竜が好きだったんです。また、お金を稼ぎにパラオで働いていたことがあったんですが、当時住んでいたアパートの部屋の外が密林のジャングルで……。夜は奇妙な動物の鳴き声が聞こえる正に恐竜のいそうな場所でした。毎夜、その声を聞いていたら、恐竜を題材にすることを思いついたのがきっかけです。 ――きっかけが意外ですね! 木下:ベットの上でハッとしましたね。着想時から恐竜ものを描くなら“恐竜を飼育管理する物語を描きたい”ということははっきりしていました。理由は『ジュラシックパーク』で、そこ(飼育の様子)が一番気になったものの、ほとんど描かれなかったことが心に残っていたからです。また、小さい頃から生き物をたくさん飼ったり、肥育や農業の経験があったので、自分が描くならそういった世界観しかイメージできず、そこは揺らぎなかったです。 しかし恐竜を上手に物語に落とし込むという作業は本当に難しくて、なかなか企画は通らず……。前作では色々あって一度パニックアクションものを描きましたが、真に描きたかったものはずっと変わらず恐竜の飼育管理ものでした。今回コミックバンチさんでようやくディノサンという世界を丸ごと面白がっていただき、10年越しに念願の企画での連載が叶った形です。
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