ニック・トリグル、レイチェル・シュレア(BBCニュース)
英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は、この勧告は医薬品や食品、あるいはワクチンに対してアレルギー反応が現れたことのある人が対象だとした。
ファイザーとビオンテックが開発したワクチンをめぐっては、8日に接種を受けた英国民保健サービス(NHS)従業員2人にアレルギー反応がみられた。
接種を受けてから間もなくアレルギー反応が出たが、2人はその後治療を受け、現在は安定している。
2人には発疹や息切れ、時には血圧の低下を伴う傾向があるアナフィラキシー反応のような症状がみられた。死に至る可能性のあるアナフィラキシーとは異なるものという。
いずれのNHS従業員も過去に深刻なアレルギー反応が出たことがあり、アレルギー反応を緩和するアドレナリン注射製剤を携帯していた。
NHSイングランドのスティーヴン・パウィス医療主任は、2人は快方に向かっていると明らかにした。
パウィス氏は、アレルギー反応は「新しいワクチンにはつきもの」だとし、同様の症状が出たことのある人の接種を控えるのは予防措置だと説明した。
MHRAトップのジューン・レイン博士は、「このようなことが起きた」ため、今こうした措置を取るのは当然だと述べた。
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今回のようなアレルギー反応が起きるのは珍しいことだが、毎年行われているインフルエンザの予防接種などほかのワクチンでも起きることがある。
イギリスでは新型ウイルスワクチンの接種が始まった8日、数千人が病院で接種を受けた。
英インペリアル・コレッジ・ロンドンの免疫学の専門家、ピーター・オープンショウ教授は、「我々は2人にアレルギー反応が出たことをすぐに知り、規制当局が予防的勧告を出して対応にあたった。これは、監視システムがうまく機能していることを示している」と述べた。
コミュニティでのワクチン展開に「準備万端」
NHSは来週から、予防接種計画を一般開業医(GP)の診療所に拡大するとしている。
まず初めに約200のGP診療所にワクチンが配送され、15日から接種を開始できるようになる。80歳以上が最初に接種を受けることになる。
約200カ所にワクチンが分配されると、さらに1000以上の診療所に予防接種計画を拡大する。各地域に指定施設も設けるという。
これにより、ほとんどの患者は通常かかっているのとは違うGP施設で接種できるようになる。
イギリスのほかの地域でも同様の調整が行われている。
英医師会(BMA)のGP委員会委員長のリチャード・ヴォートリー博士は、GPは「準備万端」だと述べた。
「我々にはワクチンを提供するための豊富な経験がある。1週間に数百万人に提供できるようになる。そうできるかどうかはワクチン供給次第だ。我々がいかに迅速に入手できるかにかかっている」
オックスフォード大のワクチン、「高齢者にも効果」
こうした中、英オックスフォード大学とアストラゼネカのワクチン開発に関わっている主要人物の1人は、高齢者にはワクチンの効果はないかもしれないとの不安はあたらないと述べた。
サラ・ギルバート教授は、高齢の被験者は臨床試験後期にのみ参加していたとし、次の臨床試験の結果には、55歳以上へのワクチン接種の効果に関する情報が含まれる可能性が高いと述べた。
しかしギルバート氏は、初期の臨床試験で若年成人と70歳以上の人にみられた免疫反応に「違いはなかった」とし、当局が高齢者へのワクチンの認可を支持できることを示していると述べた。
MHRAは現在、オックスフォード大学とアストラゼネカのワクチン使用について検討を進めている。
このワクチンは極低温で保管する必要がなく、ほかのワクチンよりも容易に保管や配布ができる。そのため、迅速なワクチン展開には欠かせない。英国内には現在、このワクチンが500万回分以上ある。
イギリスが9日に発表したデータによると、新型ウイルスの感染症COVID-19と診断されてから28日以内に亡くなった人が533人増えた。また、新たにCOVID-19と診断された人は1万6578人で、累計感染者数は176万6819人となった。
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