Monday, September 28, 2020

Apple対Epic Gamesの法廷闘争に対して裁判官が「Epicはフォートナイトについてウソの証言をしていた」と発言 - GIGAZINE


人気バトルロワイヤルゲームの「フォートナイト」の開発元であるEpic Gamesは、2020年8月にAppleの運営するアプリストアであるApp Storeは法外な手数料を取っているとして、訴えを起こしました。App StoreをめぐるAppleとEpic Gamesの法廷闘争に関する公聴会が行われ、担当裁判官のイボンヌ・ゴンザレス・ロジャース氏がEpic Games側の主張に懐疑的なコメントを残しています。

Apple's battle with Epic over Fortnite could reach jury trial next July - CNET
https://www.cnet.com/news/apples-battle-with-epic-over-fortnite-could-reach-jury-trial-next-july/

Apple Vs. Epic May Go To Trial Next Year, Judge Says Epic "Lied" About Fortnite Change - GameSpot
https://www.gamespot.com/articles/apple-vs-epic-may-go-to-trial-next-year-judge-says-epic-lied-about-fortnite-change/1100-6482683/

2020年8月13日、Epic GamesはApp Storeが高額な手数料(売上の30%)を徴収していることに対抗するために、フォートナイトにApp Storeの決済システムを介さない独自の支払方式「EPICディレクトペイメント」を導入しました。これに対して、Appleは「EPICディレクトペイメントがApp Storeのガイドラインに抵触する」として、App Store上からフォートナイトを削除。この措置に異議を唱えたEpic GamesはAppleを提訴しています。

「フォートナイト」開発元のEpic GamesがAppleを提訴 - GIGAZINE


このAppleとEpic Gamesの法廷闘争に関する公聴会が2020年9月28日(月)に実施されました。記事作成時点では法廷闘争に目立った進展はなく、Appleによるフォートナイトの削除処分は当分の間は続くこととなる模様。なお、公聴会は全体を通すとEpic Gamesに不利な内容となっており、2021年7月には陪審制を採用した裁判が開催されるものとなる予定です。

公聴会の中で、ロジャース氏はAppleによるフォートナイトの削除処分を支持しており、2社に対して陪審員裁判を推奨しています。ただし、陪審員裁判が採用されるか否かは両社が陪審制を要求するか否かにかかってくるとのこと。ロジャース氏は「陪審制が採用される可能性は高い」とコメントしながら、それも「法廷闘争の解決に向けた単なる足掛かりに過ぎない」という見解を示しています。

Epic GamesはAppleがApp Store上で配信されているアプリの売上の30%を徴収することについて、搾取的で反競争的なものであると主張しています。しかし、ロジャース氏は30%という手数料はゲーム業界では標準的な慣行であると指摘し、Appleとの間に明確な契約が存在していたにもかかわらず、EPICディレクトペイメントでこれらを回避しようとしたことについて、「Epic Gamesが省略によるウソをついた」と批判的な見解を示しました。さらに、ロジャース氏は「一般の人々はEpic Gamesをヒーローとみなすかもしれませんし、あなた方はそうなるように仕向けました。しかし、あなた方はすべてを正直に明かすことはありませんでした」と述べています。CNNのレポーターであるBrian Fung氏も、「公聴会に出席したロジャース裁判官はEpic Games側の主張に全体的に懐疑的であった」と述べました。


AppleはフォートナイトがApp Storeのガイドラインに違反するEPICディレクトペイメントを削除すれば、ただちにフォートナイトをApp Storeに戻すことを認めるとしており、ロジャース氏も裁判期間中はエスクロー口座にフォートナイトの売上を保管するという形で、フォートナイトをApp Store上に戻すという提案をしています。しかし、Epic Games側は「独占者による違法な規定を支援すべきではない」と述べ、その申し出を断っています。

そのため、Epic Gamesが妥協しない限りはフォートナイトが再びApp Store上で配信される可能性は少なく、海外ゲームメディアのGameSpotは「陪審員裁判が行われるのが2021年7月であることを考慮すると、フォートナイトがApp Storeに戻ってくるには想像以上に長い時間がかかるのかもしれない」と報じています。


なお、Epic GamesはSpotifyやBasecampといった企業と共に、App Storeの手数料問題に対抗するための連合「Coalition for App Fairness」を結成しています。

Appleと闘うべくEpic Games・Spotifyなどが連合を結成、App Storeの手数料問題に対抗 - GIGAZINE

by Derek Gates

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in ゲーム, Posted by logu_ii

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