先般、インスタグラムで読者から寄せられた悩み・相談に対し、9歳の女の子がズバッと答え、解決へ導く「さよふしぎたんていしゃ」が話題となった。閉塞感のある時代だからこそ、悩みを持つ人が第三者に意見を求め、そこに救いを見いだす。2000年代初頭、これと同じような現象が起き、1人の男性がその渦中にいた。当時、東京農工大学内の生活協同組合(以下、生協)に勤務していた白石昌則氏。学生から「ひとことカード」で寄せられる意見への丁寧すぎる対応が話題となり、時代の寵児に。あれから15年、“生協の白石さん”は、当時をどう振り返り、またコロナ禍の今、現代を生きる人たちにどんなアドバイスを送るのか、話を聞いた。 【貴重写真】メディア露出少なく“謎な存在”だったブーム時の“生協の白石さん”
■一人の学生がブログに取り上げたことで“バズった”ひとことカード
生協に寄せられた学生からの「ひとことカード」に対し、物腰柔らかな言葉遣いでの、物事の本質を突くアドバイスを行っていた白石氏。著作『生協の白石さん』(2005年/講談社)は90万部以上を売り上げるなど、社会的に大きな注目を集めるきっかけとなったのは、一人の学生がブログに取り上げたことだった。 「がんばれ、生協の白石さん!」と題されたそのブログでは、生協内の掲示板に貼りだされた学生からの生協への要望をはじめ、悩み相談、普通なら破棄されるであろうイタズラと思われる“無茶ぶり”にも、真摯に、丁寧に、ウィットに富んだ切り返しで答える氏のコメントをアップ。「ほっこりあたたかい気持ちになる」と人気を呼び、「がんばれ、生協の白石さん!」は、その年の人気ブログランキングの上位に輝くほどになった。 例えばこんなやりとりがある。 Q. 白石さんの娘さんを下さい!! お金ならいくらでもあります!(ペンネーム・ホリエモン) A.あいにく、娘はウチにはおりません。大金を貰い損ね残念でなりません。今日の占いで、ぬか喜びに注意とありました。当たったようです。(白石) 当時は、アメリカにおいて大規模M&Aが相次ぎ、日本では「ヒルズ族」「下流社会」「勝ち組」という言葉が流行。そんな時代に、肯定するだけでなく、優しい否定も含めた、クスッと笑える人間味あふれる白石氏の回答は、不安と閉塞感を抱いていた人々の心を潤す清涼剤となっていた。
2020-09-02 00:07:27Z
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