Friday, March 5, 2021

冠婚葬祭、結婚式と葬式のほかに何のイベントを指す? - マイナビニュース

人生の節目を迎える中で「冠婚葬祭」は誰しも耳する言葉ですが、聞き慣れた言葉であるため、本来の意味をわからないまま使用している方も多いのではないでしょうか。

改めて問われると「結婚式」「葬式」以外に思いつかないのが現状です。人生の重要な儀式であり、社会生活の中で欠かせない「冠婚葬祭」の意味について、知識を身につけておきましょう。

冠婚葬祭の意味

冠婚葬祭は単に通過儀礼として扱われることが多く「結婚式」「葬式」以外は、どの行事が含まれるか厳密に決まってはいません。ただ、広い意味では「出産」や「入学」「卒業」といった人生に大きく関わる節目の行事を指す場合があります。

このように、冠婚葬祭とは人が生まれてから亡くなるまで、そして亡くなったあと、家族や親族によって行われる行事全般を意味しているといえます。

冠婚葬祭それぞれの文字の意味や行事

冠婚葬祭(かんこんそうさい)とは、「元服」「婚礼」「葬儀」「祖先の祭祀」を指したものです。いわゆる、「慶弔の儀式」全般を指す言葉で、日本では古くから生涯で重要な出来事としてこの4つの行事を大切にしてきました。

ここでは、「冠」「婚」「葬」「祭」それぞれの意味について説明します。

冠婚葬祭の「冠」とは、いわゆる「成人式」を意味します。「冠」の字が使われているのは、奈良時代以降の男子が成人の儀式として「冠」を頂いたことに由来するからです。

現代では「成人式」の他に、「初節句」「七五三」「入学・卒業祝い」「長寿祝い」など人生の節目となる祝い事が含まれています。

冠婚葬祭の「婚」とは、「結婚式」を意味します。かつて結婚とは、家同士の結びつきという考え方も強く、しきたりとして「縁談」や「結納」が行われてきました。現在では簡略化されることが多くなっているものの、一生に一度のおめでたい行事といえます。

「結婚式」以外も、「縁談」「お見合い」「結納」など、結婚に関するあらゆる行事が含まれています。また、「結婚式」などに関する行事の当人以外に、「仲人」「仲介人」や「世話人」、さらに「結婚式」に参列することなども指す言葉です。

冠婚葬祭の「葬」とは、「葬式」を意味します。「葬式」関連の行事は事前に予測することはほぼ難しい場合が多く、万が一に対応できるよう最低限のマナーを身につけておく必要があるでしょう。

亡くなったことを知らせる、または知らせを受け遺族を訪問する「弔問」や、「通夜」「葬儀」「火葬」「香典」「法事」「法要」などの全般を含みます。

冠婚葬祭の「祭」とは、「先祖の霊をまつること」全般を意味します。「盆」や「正月」といった親戚縁者が集まり、お互いの繁栄を祈る年中行事を指し、季節を通し風情のある行事や、郷土の風習やしきたりも存在します。受け継がれてきた「祭」を大切にし、しっかりとした知識や準備に心掛けておきましょう。

日が決まっている年中行事として「盆」「正月」の他に、「節分」「桃の節句」「端午の節句」「七夕」「彼岸」などが挙げられます。

広い意味で冠婚葬祭に含まれる行事

冠婚葬祭のそれぞれの文字に意味が存在するように、ひとつずつの文字に含まれる行事も様々です。古くからの行事ではあるものの、本来の意味を残しつつも現在の時代にあわせて形を変えています。また、どの行事が冠婚葬祭のどれにあたるかを知っておく必要があるでしょう。

ここでは入学式や父の日など、普段からよく耳にして馴染みのある行事が、冠婚葬祭のどれに含まれるか説明していきます。

入学・卒業式・就職

冠婚葬祭の中では「冠」にあたります。「誕生からの節目として、成長過程を祝う行事」と捉えることもあり、「入学」「卒業」「就職」も「冠」に含まれています。

父の日・母の日・敬老の日

冠婚葬祭の中では「祭」に含まれ、「先祖をまつり、供養する」という意味をもちますが、長い年月をかけ「季節ごとの節目の行事」としても定着しています。

また行事の日があらかじめ決まっているのも特徴です。「父の日」は6月の第3日曜日、「母の日」は5月の第2日曜日、「敬老の日」は9月の第3月曜日など、知識と準備ができればスムーズにお祝いができます。

冠婚葬祭業界の区別

冠婚葬祭業界は、主に「ウエディング・ブライダル業界」と「葬儀業界」に分類できますが、親類縁者や近隣の人々との付き合いも重要となる、2つの業界の違いはどのようなものなのでしょうか。

ここでは、いずれも非日常的な行事を扱う2つの業界の仕事内容や、特徴について説明していきます。

ウエディング・ブライダル業界

「ウエディング・ブライダル業界」とは、結婚式に関わる業務全般を取り扱う業界です。また、幸せな瞬間に立ち会える貴重な仕事として、人気の高い職種でもあります。

業界の中でも、結婚式のプランニングや新郎新婦のアドバイザー役を担う、ウエディングプランナーのイメージは強いですが、他にも多くの職種があります。新郎新婦の付き添い人として進行をサポートするアテンダーや、配膳、ドリンカーといったサービススタッフなど、結婚式という大きなイベントはたくさんのスタッフによって支えられているのです。

葬儀業界

「葬儀業界」とは、その名の通り「葬儀」を取り扱う業界です。決して避けることはできない、誰もが迎える最後のイベントに携わる職種といえます。ウエディング・ブライダル業界とは反して、決して明るいイメージはではありませんが、葬儀業はサービス業であり社会的な役割も果たしています。

人生における最後の大きなイベントとして、亡くなった方を送り出し、残された家族を献身的に導く相談役としてのサービスが必要です。また、決められた日数内で執り行う必要があるため、高い計画性も必要となります。

冠婚葬祭の英語表現

冠婚葬祭は英語で「ceremonial occasions」と表現されることが多いです。グローバル化が進む社会生活で、「ceremonial occasions」という英単語を覚えておいて損はないでしょう。

<例文>

  • Many relatives get together gather on formal ceremonial occasions.(冠婚葬祭には親類縁者が大勢集まる)

冠婚葬祭について改めて理解しよう

「冠婚葬祭」の意味を改めて紐解いてみると、日本古来の行事や季節にまつわる行事、また人生で迎える節目の行事、習慣、受け継がれてきた伝統など「多くの大切な思い」が関係していることを知れたのではないでしょうか。

また、「冠婚葬祭」の理解を深め、大人としてのマナーや知識を身につけることも重要です。意味や由来を知り、行事やイベントに関わることで、冠婚葬祭に対する新たな経験や感動を得られるでしょう。

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