大企業が万能だった時代は終焉を迎えつつある
Uberは後発でありながら、世界一のタクシー会社になれたのはなぜでしょうか(写真:ロイター)
18世紀の産業革命は、大型設備をつくり、集中生産をして、コスト低下と効率向上を実現するという「大企業モデル」を生み出しました。同時に「資本主義のもとでの市場経済」も生み出されました。
これらのもとに経済学では、企業が利益の最大化、消費者が満足度の最大化をそれぞれ追求したとしても、「社会が最適点に均衡する」という考え方がなされました。要は、世のため人のためではなく、「企業も個人も自分の利己的な利益を追求してもよい」とされたのです。それ以前は、共同体の利益よりも自分の利益を優先することは「悪」とされていました。
大量消費も豊かさへの欲望も「善」
よい暮らしをしたいという個人の欲求が、よりお金を稼ぎたいという欲求になり、労働力が生まれます。よい暮らしをしたいという個人の欲求が、利益の最大化・成長という企業の目標と重なり、企業はよりよい製品・サービスを開発して提供します。
より多くを所有・消費したいという個人の欲求が、需要を大きくします。大きくなった需要に応じて企業が成長し、多くの雇用を生んで人々を豊かにします。豊かになった人々はさらに多くを消費する。好循環ですね。
産業革命以前は、希少な資源を浪費することは悪でした。でも、資源や製品の大量消費(浪費?)は「善」になり、企業の儲けたいという欲求、個人の豊かになりたいという欲求(欲望?)も「善」であり、それこそがイノベーションや成長の原動力なのです。
現代の企業経営は、このパラダイムのもとに行われてきました。
企業や個人の欲求が成長の原動力であるというのが現代の企業経営のパラダイム(KADOKAWA提供)
しかし近年、資本主義による企業の成長、消費者の大量消費というパラダイムは、資源の枯渇や気候変動などの地球環境の悪化を招くという問題を引き起こしています。
また、日本が先行している人口減少に伴い、経済規模が縮小するかもしれません。一方で多くの人が、経済的利益を超えた価値観で意思決定・行動するようになりつつもあります。
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