
新型コロナウイルスの感染予防策の徹底が求められる中、結婚式が様変わりしている。富山県内の式場は、人生の門出を迎えた新郎新婦の思いに応えようと、挙式の模様を遠方に住む人たちにオンラインでライブ配信したり、密を避けるため披露宴を複数回に分けて分散開催したりするなど、工夫を凝らしている。(呉人野々子) 全国の結婚式場やホテルが加盟する日本ブライダル文化振興協会(東京)の調査によると、新型コロナの影響で本年度、全国の約28万組が挙式の延期や中止を余儀なくされた。売上高は最も影響が大きかった昨年5月で前年同月比98・1%減となった。 ■例年の半数 高岡古城公園内にある射水神社では昨年春以降、挙式の延期が相次ぎ、数組が中止した。例年、園内の桜が見頃を迎える4月は最も挙式数が多いが、今年は例年の半数にとどまっている。権(ごん)禰宜(ねぎ)の武内巌さんは「籍だけを入れて、挙式を見送っているカップルが目立つ」と話す。
神社に併設している披露宴会場は席数を通常の3分の1に減らし、ソーシャルディスタンスを確保。参列者間でのお酌を禁止し、飲料はスタッフがグラスごと交換している。武内さんによると、この1年間の挙式は、親族のみでの少人数開催が9割に上った。親族に重症化リスクが高い高齢者がいるため、知人と親族を分けて同日に2回披露宴を行う組もあった。 富山市本郷町の結婚式場「ヴィクトリア ル・ボア」は結婚式を挙げず、本番さながらの衣装を着て撮影する「フォトウエディング」のプランを充実させる。フォトスタジオでの撮影や、カメラマンが同行して公園などで撮る「ロケーションフォト」などを提案する。本年度の予約数は前年度の5倍以上に増えた。館長の高木美幸さんは「晴れ姿だけでも写真に収めたいという方に人気がある」と語る。 ■会食用マスク 同市大手町のANAクラウンプラザホテル富山は、会食時の飛沫(ひまつ)対策として「手に取るマスク」を考案した。うちわのような形の厚紙で、食事中、片方の手で持ち、口元に当ててもらう。婚礼販売マネジャーの高安典子さんは「新しいマナーアイテムとして利用してもらいたい」と話す。
同ホテルでは、遠方に住む人たちと会場をオンラインでつなぐリモートウエディングを実施している。挙式や披露宴の模様をビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」で配信し、最大100人まで視聴できる。新郎新婦と参加者が会話することも可能だ。「オンラインなら職場の同僚や遠方の友人も招待しやすい」と言う。 「出席者の安全を考え、挙式をためらうカップルが多い」と高安さん。コロナが収束するまで開催を見送る選択肢もあるが、「工夫次第で安全に式を開催できる。カップルの気持ちに寄り添い、全力でサポートしたい」と話した。
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